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製紙産業の現状

紙・板紙

紙・板紙の国内需要は、2008年まで3,000万トン台で推移していたが、リーマン・ショック後の2009年に大きく減少して以降、V字回復することなく推移してきた。
紙については、グラフィック用紙(新聞用紙+印刷・情報用紙)を中心に、人口減少、少子化、ICT化等の構造的な要因により減少を続けている。一方、板紙については、段ボール原紙が、加工食品等の食品分野や家電向けなどの安定した需要に加え、eコマースの普及を背景に堅調に推移している。

2023年の紙・板紙の国内需要は、前年から減少となった。新型コロナウイルスの5類感染症への移行による経済活動の正常化が進んだが、値上げ等諸資材価格上昇による需要家のコスト削減や、消費者の買い控え等の影響を受けた。グラフィック用紙が用紙価格の値上げによるユーザーの使用量の減少により需要減少が継続したのに加え、近年、堅調に推移していたパッケージング用紙(包装用紙+板紙等)、衛生用紙についても、パッケージング用紙は需要家のコストダウン強化による包装資材削減や軽量化の進展等、衛生用紙については物価高騰による消費者の買い控えや製品のコンパクト化、ハンドドライヤーの復活によるタオル用紙需要減少等により前年比マイナスとなるなど、主要3品種すべてが前年を下回る結果となった。紙・板紙生産についても、全ての品種で前年から減少した。

2023年の紙・板紙の貿易動向は、輸入は前年比10.6%減の81万トンとなった。一方、輸出も前年比18.6%減の173万トンとなった。

需要推移

紙・板紙内需

生産量の推移

生産量の推移

輸出入の推移

輸入
輸出