紙パルプ業界のマテリアリティごとに、会員各社の取り組み事例を紹介します。
地域・社会との共生
海外植林事業会社における地域の環境・経済・社会貢献活動(王子グループ)
持続可能な森林経営には、植林事業者と地域社会の双方向の理解と、両者の「環境・経済・社会」の便益の共有が不可欠です。経済的便益の一例として、王子グループの海外植林事業会社では、現在、約14千人の現地雇用を創出しています。また行政やNGO等と連携し、環境保全林における生物多様性保全プログラムや地域社会に対する就労や教育の支援、医療サービスへのアクセスが困難な地域への医療支援等を行い、環境的・社会的便益の創出と共有を行っています。
企業主導型保育施設「ネピア ソダテラス」(王子グループ)
救缶鳥プロジェクトに協力(北越コーポレーション)
北越グループでは、社会貢献活動の一環として、株式会社パン・アキモトの救缶鳥プロジェクトに賛同し、チップ船を活用した支援物資の海上輸送等の協力を行っています。現在、南アフリカ共和国のエスワティニ王国やベトナムの小学校や孤児院等に支援物資を届けています。
パンの缶詰などを喜ぶエスワティニの小学生たち
(ルファファ小学校)
東京フィルハーモニー交響楽団 長岡特別公演会に協賛(北越コーポレーション)
北越コーポレーションは、芸術文化事業の一つとして、公益財団法人長岡市芸術文化振興財団を通じ、東京フィルハーモニー交響楽団による長岡特別演奏会に協賛しています。芸術文化の一層の発展と地域社会への文化後援活動を継続していきます。
カナダにおける森林管理と夏期学生プログラムの実施(北越コーポレーション)
北越グループのグループ会社(アルパック)では、カナダのアルバータ州政府から日本の関東甲信越地方を上回る6.4百万haの広大な森林の管理を委託されています。また同社は学生を対象とした就労支援の一環として、夏期休暇期間を利用したプログラムを開設し、森林の育成・収穫・管理方法など森林管理業務全般の人材育成をすすめています。
Road to Hope (ロード・トゥ・ホープ)活動への支援協力(北越コーポレーション)
北越グループのグループ会社(アルパック)では、地域社会との共生の取り組みの一環として「Road to Hope コミュニティ支援財団」への支援を行っています。同財団は、がん患者さんが地域外の治療に通うのを支援する非営利団体です。アルパック従業員および退職者も賛同し、がん患者さんの搬送協力をはじめ「Road to Hope」の活動に協力しています。
点字カレンダーの寄贈(三菱製紙)
三菱製紙株式会社では、点字カレンダーを1997年版より製作して今回で26年目を迎え、福祉団体等の寄贈先から好評を頂き、視覚障がい者の方からの声を反映して毎年改良を加えています。プラスチックを使用しないエンボス点字を採用し、使用後は古紙回収に出せるとともに環境配慮品であるFSC森林認証紙を使用しています。2022年版は定番のレシピを電子レンジで手間なく簡単に調理して頂けるよう「ピピッと!パパッと!レンジで定番レシピ」を紹介しています。
母と子の交通安全読本(三菱製紙)
三菱製紙株式会社は、新入学児童の交通事故防止に役立ててもらおうと、八戸地区交通安全協会に「母と子の交通安全読本」、2400部を寄贈しました。八戸、階上、五戸、おいらせ、六戸、新郷の6市町村にある59小学校の新1年生に配布しています。
住みよい街づくり(三菱製紙)
三菱製紙株式会社は、地域の方々とともに住みよい街づくりの取り組みとして、2020年10月に「青森県ふるさとの水辺サポーター」認定、「はちのへクリーンパートナー」登録を行い、2021年10月に五戸川対象区域(両岸1,800m)の清掃活動を実施しています。
体験型環境学習(三菱製紙)
三菱製紙株式会社では、講義と社有林を利用した観察・計測・植樹・育樹、ものづくり体験としての紙すき・ペーパークラフトなどを組み合わせて、自然と産業のコラボレーションをテーマとして森林保全、地球温暖化防止、生物多様性について考え、SDGsに貢献するプログラムを実施しています。2021年度は、コロナ禍対策として新しい生活様式を取り入れながら、東京都、福島県での森林環境学習や自然観察会などを17回開催し、参加者は合計で592人を数えました。