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環境への取り組み

紙のリサイクルに対する考え方|古紙利用率65%目標について

「紙リサイクル国、日本」が目指す新たな目標、古紙利用率65%

日本製紙連合会は、循環型社会構築に向けた製紙業界の対応として、1990年に「1994年度までに古紙利用率を55%とする」目標を制定して以来、業界を挙げて古紙利用の向上に取り組んできました。

古紙利用率目標は、数度にわたって改定され、直近では、2016年に「2020年度までに古紙利用率65%の目標達成に努める」という目標が策定されました。

2020年度の古紙利用率は67%台となり、目標を達成することができましたが、この背景には、新型コロナウイルス感染拡大が大きく影響しています。新型コロナウイルス感染拡大に伴う景気低迷により、紙・板紙の需要が減少しました。そのなかでも、古紙利用率の高い板紙に比べ、木材パルプを主原料とする印刷・情報用紙を中心とする紙の減少幅が大きく、結果として古紙利用率は65%を上回りました。

日本製紙連合会では、2021年度以降の新たな古紙利用率目標の策定にあたり、2019年度までの近年の古紙利用率は64%台で推移していることや、日本の製紙産業の古紙利用技術は既に高度な水準に達していることから、古紙利用率の大幅な向上は困難となっている一方で、古紙の利用は循環型社会構築に向けて今後も推進すべき社会的課題であり、業界として目標を設定し取り組んでいくことが社会的責務であると考え、古紙利用率目標については2021年に「2025年度までに古紙利用率65%の達成に努める」という現行の65%目標を維持した新目標を策定し、目標の確実な達成に取り組んでいくこととしました。

日本の古紙利用率は、世界でもトップクラスです。わずか1%とはいえ、世界最高水準にある利用率をアップさせることは容易ではありません。そのためには、製紙産業、古紙業界はもちろん、消費者や需要業界、自治体などが一体となった強力な取り組みが不可欠です。また、具体的には印刷・情報用紙の利用拡大、オフィス古紙などの原料確保、そして古紙再生で発生するCO2削減のための省エネ・燃料転換対策等を課題とし、引き続き注力していきます。

わが国の古紙利用率と回収率の推移

「2025年度古紙利用率目標について」はこちらから