環境への取り組み

循環型産業について|総論

製紙産業は、資源循環型産業です

紙は人類の歴史と共に進化し、現代社会においてなくてはならない存在であります。製紙産業は、紙そのものを安定的に供給するだけでなく、「森林」「紙」「エネルギー」を上手に循環させ、資源を有効に活用している産業です。

森林の有効活用

紙の原料が木材であることは一般的に知られています。木材は再生産可能な優れた資源です。製紙産業は、「持続的な森林経営」の理念のもと、貴重な森林資源を後世まで守り、活用し育てていくことに注力してきました。例えば、建築などでは有効活用されにくい端材を積極的に利用するなど、決して森林資源を無駄にしない努力をし続けています。また、植林活動に代表されるように、「伐ったら植える」「適切に更新しながら面積を増やす」ことで、森林を育て環境を守ることに注力してきました。

紙の有効活用

製紙産業は、紙が再生に適した素材であることを活用し、一度使った紙(古紙)を回収してまた紙にするという流れをつくりあげました。古紙を活かすことは、ゴミを減らすなど、資源の有効活用につながります。
紙の生産者であり、古紙の需要者である製紙産業は、この流れの中で自らに課された役割を果たすため、古紙をできる限り使い、また再生技術等を一段と向上させ、古紙利用製品の利用拡大に向けて、さらなる努力を続けています。

エネルギーの有効活用

製紙産業は、木材からパルプを生成する際に発生する廃液(黒液)、木くず、ペーパースラッジ(微細な繊維物を含む有機性汚泥)などのバイオマスエネルギー(生物体より生成した有機性資源)や、廃タイヤ、RPF(廃棄物燃料の一種)などの可燃性廃棄物を、積極的に利用し、製紙過程において発せられるエネルギーや廃棄物の循環に関しても一翼を担っています。CO2排出による地球温暖化の原因となる重油や石炭など化石エネルギーの使用を削減しています。また、ボイラーによって得られる蒸気を発電や生産工程でも使うといったコージェネレーションシステムを早くから導入し、エネルギーを無駄なく利用しています。

森林・紙・エネルギーの有効活用

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