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サステナビリティ|取り組み事例

紙パルプ業界のマテリアリティごとに、会員各社の取り組み事例を紹介します。

気候変動問題への取組

低炭素社会の実現に向けて ~ 環境ビジョン・環境行動目標を制定(王子グループ)

王子グループでは、「ネット・ゼロ・カーボン」を中核とする「環境ビジョン2050」と、そのマイルストーンである「環境行動目標2030」を2020年9月に制定しました。目標達成に向けて、持続可能な森林経営による「CO2吸収・固定能力の促進」と、再生可能エネルギーへの転換などによる「CO2排出量の削減」を両輪と位置づけています。 また「気候変動関連財務情報開示タスクフォース」に賛同、気候変動に関する開示を強化しています。

ネットGHG排出量 削減目標

森林によるCO2純吸収量の拡大(王子グループ)

王子グループは、国内外に573千haの森林を保有・管理し、環境、社会、経済に配慮した持続可能な森林経営を実践、CO2固定量は1億900万t-CO2に及びます。
環境行動目標2030では、基準年(2018年度)GHG排出量の50%相当を森林によって吸収することを目標として掲げており、海外生産林を400千haに拡大することを目指します。さらに、事業地域に適した早生樹の開発・植林により、CO2吸収促進を行っていきます。

王子の森 森林面積およびCO2純吸収量拡大目標

トレファクション技術と木質バイオマスの利用(日本製紙)

日本製紙株式会社は、比較的低温で木質バイオマスを炭化する「トレファクション技術」を確立しています。この技術を用いて製造した木質バイオマス燃料は、石炭代替燃料として使用することができます。さらに、この技術により耐熱性、疎水性等を付与した木質バイオマスを高配合した樹脂複合材料「トレファイドバイオコンポジット™」は、プラスチック使用量を削減することができ、温室効果ガスの排出量削減に貢献することが可能です。

トレファクション技術を用いて製造した
新規木質バイオマス燃料

「スコッティ®フラワーパック3倍長持ち4ロール」(日本製紙)

廃棄物固形燃料の自製(日本製紙)

日本林業の切り札「エリートツリー」の全国での生産事業(日本製紙)

日本製紙株式会社は、標準的な品種と比べ成長速度とCO2吸収量が1.5倍以上、花粉量が半分以下など優れた特性を持つエリートツリー苗の量産に大手民間企業として初めて着手しました。林野庁や自治体、地域の生産者と連携しながら、生産事業を全国に拡大していきます。エリートツリーの普及は、木質資源の安定調達・低コスト化、林業の活性化だけでなく、CO2吸収源としての森林の価値向上によりカーボンニュートラル社会の構築にも貢献します。

「ゼロCO2 2050」を宣言(北越コーポレーション)

北越グループは、2020年11月「ゼロCO2 2050」を宣言し、紙の生産によって発生するCO2を2050年までに実質ゼロにする取り組みをスタートしました。引き続き「グループ環境目標 2030」の達成やバイオマスボイラーの新増設など設備投資をすすめていくことにより、2050年にむけて、CO2排出実質ゼロに挑戦します。

ゼロCO2 2050ロゴ

カーボンニュートラル実現に向けて四国中央市に協議会を設立(丸住製紙・大王製紙)

丸住製紙株式会社と大王製紙株式会社は、カーボンニュートラル実現に向け、四国中央エリアの面的なエネルギー転換等の検討のため、『四国中央市カーボンニュートラル協議会』を設立しました。(愛媛製紙は幹事会社として参加)。協議会では地域共通のエネルギーインフラ構築の可能性も視野に入れつつ、足下の政策動向把握や、転換エネルギーに関する安全性、経済性等の検証など、幅広く情報収集していき現実的な方策やロードマップを検討します。