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紙のあれこれ

用語集

A判・B判

いわゆるA4、B4などの紙のサイズを表す言葉で、サイズは共に日本標準規格(JIS)によって制定されています。A判は1929年(昭和4年)に、日本において「紙の仕上げ寸法」が制定された際に取り入れたドイツの規格が原型で、現在は国際規格となっています。B判は、日本の寸法に由来する日本独自のものです。 ちなみに、A判B判共、縦横の比率は1:√2で、紙を1/2、1/4と半裁しても比率が変わらず、無駄無く効率的に紙が使用できる仕組みになっています。

NOX

窒素酸化物のこと。一酸化窒素、二酸化窒素、亜酸化硫黄などが含まれ、大気汚染や酸性雨の原因のひとつと言われています。物質の燃焼や自動車の排気ガスなどによって排出されることが知られており、現在は法によりその排出量が規制されています。製紙産業においても、これらの対策を常に前向きに行っています。

RPF

RPF

再生困難な古紙と廃プラスチック(非塩素系)から作られた工場系廃棄物燃料の一種。原料が紙と、石油を由来とする非塩素系プラスチックなのでダイオキシンが発生しないうえ、石炭同様の火力エネルギーをもつため、各業界で注目を集めるリサイクル固形燃料です。製紙業界でも消費量が年々増加しています。

Sox

硫黄酸化物のこと。一酸化硫黄、二酸化硫黄、三酸化硫黄などが含まれ、大気汚染や酸性雨の原因のひとつと言われています。火山ガスなどによっても排出されますが、石油や石炭などを燃焼する際に大量に発生し、一時期大きな問題として取り上げられました。現在は法整備と各産業における設備が整い改善傾向にあります。製紙産業においても、これらの対策を常に前向きに行っています。

VOC

揮発性があり、気体となって大気中に存在する有機化合物のこと。揮発性有機化合物。トルエン、メチルエチルケトンなど多種多様で、大気汚染物質であるダイオキシンの発生源とされています。製紙産業ではこれらの排出量に対して厳しい自主行動計画を制定し、2004年度には200年度比で既に60%近い削減を達成。現在は2010年に向けて削減率79%(関東地区)を目標に取り組んでいきます。

板紙

紙の種類のうち、段ボールや紙箱など厚手の紙のことを「板紙」といいます。一方、新聞紙や印刷・情報用紙などの薄手のものを「紙」といい、紙は大きくこの2つに分けられます。「板紙」は内側の層部分で古紙を利用しやすいことや、白さをそれほど要求されず処理がしやすいことなどにより、古くから古紙利用が進んでいました。そのため2004年では92.4%もの古紙利用率を達成し飽和状態に近づいているのが現状です。今後の古紙利用率アップのカギを握るのは、はいわゆる「紙」の古紙利用と考えられています。

エネルギー原単位

各産業において、それぞれが設定した単位の製品等を生産するのに必要な電力や熱量の消費量を表し、省エネルギー化の指標とされています。製紙産業においては「紙を1トン生産するのに必要なエネルギー量」と定め、1981年間から10年間で、25%を削減しました。これからも全体の削減はもちろん、二酸化炭素排出を抑制するべく「化石エネルギー原単位」の削減も目指していきます。

オフィス古紙

オフィスから発生する古紙のこと。近年のOA機器の普及により年々増加するオフィス古紙は、一般家庭に比べて大量に発生すること、上質紙が多く含まれ再生に適していることなどもあり注目を浴びています。企業ごとの回収はもちろんのこと、同じビル同士、テナント同士、同企業同士などでグループを作り共同回収を行う「オフィス町内会」の発足など、企業にとっても回収業者にとっても低コストで大量の回収ができる効率的な方法が模索されています。

化石エネルギー

太古の生物の死骸などが、地下深く堆積し温度や圧力により変化して発生した燃料のことで石炭、天然ガス、石油などがこれにあたります。この中には太古の地球大気中に大量に存在した二酸化炭素が含まれており、燃焼することによって現代の大気中に還元されます。二酸化炭素は温室効果ガスの一種であり、地球温暖化を助長するものとされるため、環境対策の観点から化石エネルギーの利用削減が世界的レベルで求められるようになりました。製紙産業においてもこれらの削減を目指し、現在は約4割をバイオマスエネルギーなど可燃性廃棄物エネルギーで占めるまでになっています。

牛乳パックの単独回収

牛乳パックは古紙の中でも特殊な回収ルートをもち、他の古紙と一緒にではなく、牛乳パック単独でスーパーマーケットや自治体の協力によって単独回収されています。かなり一般化してきたものの、段ボールや新聞などに比べるとまだ回収率は低く、今後も一層のルートの確保や回収率のアップがのぞまれています。

京都議定書

1997年、日本の京都市で開かれた地球温暖化防止京都会議で議決した議定書のこと。地球温暖化の原因となる温室効果ガスの一種である二酸化炭素など6種類のガスを、1990年を基準に削減することを目標としています。これにより日本は2012年までに6%削減を目標値と定められ、製紙産業はもちろん全産業において二酸化炭素排出削減に向けて努力を行っています。

禁忌品

回収時に混ざっていると、古紙再生の際に障害になる可能性のある物のこと。紙に付属した紙以外のもの(粘着テープ、ファイルの金具、セロファン等)はもちろんですが、紙製品でも除外品(窓のついた封筒、ビニールコート紙、感熱紙、カーボン紙等)があります。製紙工場には異物除去装置を備えていますが、量が多すぎたり除外できないものが入っていたりすると、重大な障害を来すことがあります。分別の段階から、各自治体のルールに準じてこれらの禁忌品の除外をお願いいたします。

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ケナフ

アフリカ原産の主に一年草の草本植物。森林保護の観点から、木材チップの代わりにケナフを製紙原料に、という声もありますが、実際は年間を通じた大量の供給が難しく、また期待されていた二酸化炭素吸収量もユーカリとほぼ同等ということがわかってきています。ケナフは木材の代替になるものではなく、風合いを楽しむなど目的に応じて使い分けることが得策と言えそうです。

広葉樹

葉が広く平たい樹木(ケヤキやブナなど)の総称で、主に温帯から熱帯を中心に分布しています。広葉樹の繊維は針葉樹に比べて短く、なめらかな紙を作るのに適しているため、主に印刷・情報用紙に利用されるなど、目的に応じて使用されています。

コージェネレーションシステム

主に発電所や工場など大きなエネルギーを消費する設備で排出される熱などを利用して、再度発電をしたり、熱を再利用したりする、省エネルギーシステム。製紙産業では大量の電気と蒸気を使うため、このシステムは古くから普及していました。現在も燃料を燃やして発生する蒸気を発電に利用するなどして、エネルギーの有効活用に努めています。

黒液

黒液

木材チップを薬品で溶かし出し、木材パルプを抽出する際に発生する廃液のこと。木材に含まれるリグニンや樹脂成分、薬品などが主成分。木材を原料とするので、燃やしても二酸化炭素は自然循環すると考えられるバイオマスに属しています。環境に負荷をかけないためにも、製紙産業では黒液の活用を積極的に行っています。

古紙

製紙メーカーから製品として流通し、一般家庭や会社などで利用された後の紙や、紙製品等を作る際に断裁された後の余った紙が、ゴミとは別に再利用を目的に回収されたものを「古紙」と呼びます。これらは新たな資源として「古紙製品」に生まれ変わります。「古紙」の利用はゴミの減量化、エネルギー削減、資源の有効活用につながり、今後もより一層の回収ルートの整備と回収率のアップが期待されています。

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古紙パルプ

分別回収された古紙を、融解・序塵・脱インキ・漂白・洗浄などの工程を経て再生したパルプのこと。これを再び製紙工程にかけることで、古紙製品として生まれ変わり市場へ流通します。古紙パルプの利用は資源の有効活用として注目を浴びていますが、再生利用が可能なのは3〜5回程度。リサイクルを繰り返すことで繊維が摩耗しもろくなり、繊維同士のからまりも悪くなるので、紙の強度が落ちてしまうのです。これを防ぐために木材パルプを適宜混入することで強度を保つ工夫をしています。

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サーマルリサイクル

廃棄物を単に焼却処理するのではなく、焼却した時に生じる熱エネルギーを発電や熱源として有効利用すること。製紙産業では、再生困難な古紙と廃プラスチックを混合したRPFを燃料利用するなどして、サーマルリサイクルに取り組んでいます。

産業古紙

製本、印刷、段ボール工場など、紙に関連した産業から出る古紙のこと。裁ち落としや印刷ミス、売れ残りの紙など一般に流通しなかった未使用の古紙を意味します。また、デパートやスーパーなどから出る大量の使用済み段ボールなどのことを、準産業古紙とも呼びます。

集団回収

町内会、自治会、婦人会などをの人々が中心になり、時間を場所を決めてその地域に住む人々から古紙などのリサイクル可能な資源を集め、回収業者に渡す回収方法のこと。一般家庭の意識が高まり地域活動が活性化するうえ、一度に大量の古紙が回収可能なので業者にとってもメリットがあるこの方法は、新しい古紙回収のあり方として注目されています。

抄紙機

液状にしたパルプに、紙に印刷や筆記を可能にするために加工する薬剤を混ぜたものを網の上で同じ厚さに広げ、乾燥させて紙にする機械のこと。

人工林

主に環境保護や産業用の原料確保のために、人の手によって苗木が植えられ、成長に合わせて保育や間伐などの手が加えられた森林を「天然林」に対して「人工林」といいます。日本では森林の4割が人工林であり、主にスギやヒノキなどの針葉樹が育てられています。これらの人工林においても、天然林同様、製紙原料となるのは曲がったり芯が腐ったりして建築などに使用できな低質材や、製材時に出る残材と呼ばれるもの。また、日本の製紙業界が輸入している海外の木材も、ほとんどが計画的に植林・伐採された人工林材となっています。

針葉樹

葉が針のように細長い樹木(マツやスギなど)の総称で、主に温帯北部から冷帯を中心に分布しています。日本における人工林ではその比率は高く、多くが杉や檜などの針葉樹となっています。これらの樹種は繊維が整然としていて長く、強度の高い紙を作るのに適しているため、高速印刷にかける新聞紙や丈夫さを求められる包装紙など、目的に応じて使用されています。

森林減少問題

開発途上地域、特に熱帯地域を中心に、森林が減少傾向にあり国際的に問題視されています。森林の減少により生態系の変化や温暖化、砂漠化などが起こると考えられているからです。これらの原因は先進国による産業伐採のためと考えられがちですが、実際は現地の人口増加に伴う食料不足解消のための非計画な森林伐採による農地化、放牧地化、薪炭材採取、山火事など多種多様な原因があると言われています。

地球温暖化

地球規模での気温の上昇とそれに伴う海水面上昇により生態系等への悪影響が危惧されている現象を「地球温暖化」といいます。主な原因は大気中の温室効果ガスの一種である二酸化炭素が、産業の発達などに伴い著しく増加したことと考えられています。そのため世界各国の個人及び企業レベルでの二酸化炭素排出削減が緊急課題として認識され始めました。製紙産業においても、バイオマスエネルギーの使用やサーマルリサイクルの活用など、二酸化炭素排出削減への積極的な取り組みがなされています。

チップ

チップ

木材パルプの原料となる、縦横2~4センチ、厚さ4~5ミリのチップ状の木材のこと。古くは丸太を機械ですりつぶし紙の原料となる木材パルプを作っていましたが、19??年代から木材チップの利用が進んだことにより、それまで製紙には向かないとされていた、製材残材や低質材などを木材チップ化して利用が可能になりました。現在は木材チップを薬品で煮てパルプを抽出する方法が主流になり、森林資源の有効活用に役立っています。

天然林

人の手を借りることなく自然の力で発生・生育した森林のこと。天然林は人の手の関わった状況によってさらにいくつかの種類に分類されます。まったく人の手が及んでいないものは「原生林」。災害などの被害により伐採されたものの、自然の力で再生した森は「二次林」。二次林の中でも手入れや間伐など保育作業をしたものを「育成天然林」と呼んでいます。日本では「原生林」は非常に少なく、ほとんどの森林が再生された森林となっています。ちなみに現在日本の製紙業界が使用している天然林材のほとんどは、曲がったり芯が腐ったりして建築などに使用できない低質材や、製材時に出る残材と呼ばれるもの。また、これらの天然林材の利用は「持続的な森林経営」がなされているものに限られています。

熱帯林(熱帯雨林)

緯度23.5度にある南北2つの回帰線に挟まれた地域を熱帯とよび、ここにある森林を「熱帯林」と言います。熱帯の中にも気候には地域差があり、このうち多雨地方にある森林が「熱帯雨林」と呼ばれているのです。近年熱帯林の減少が叫ばれ、原因は先進国の産業原料調達のための伐採によるものと思われがちですが、実際は現地の人口増加などにより、森林を焼き払ったり伐採したりして、畑や放牧地へと転換していることなど原因は多岐に渡ると言われています。ちなみに製紙産業が熱帯林から得ている木材チップは人工林によるもので、天然林ではありません。また熱帯雨林は樹種が多種多様なため、均一の木材が大量に必要は製紙産業には不向きとされ、利用されていないのが実情です。

バイオマス

生物体(bio)により生成した有機性の資源(mass)で再生が可能なもの。例えば植物や家畜の排泄物、生ゴミなどの有機物資減のことを指します。バイオマスの燃焼により発生したCO2は自然環境の循環内のものと考えられ、国際的な取り決めによりCO2排出量としてカウントされていないカーボンニュートラルと認められています。地球温暖化防止に役立つエネルギーとして注目を集め、製紙産業では全エネルギーの約4割を、バイオマスエネルギーと廃棄物エネルギーでまかなっています。

煤塵

一般的には石炭や石油など化石エネルギーを燃焼した時に発生するススなどの細かい浮遊物のことを言います。製紙産業では回収ボイラーから発生する煤塵が一時期問題視されましたが、設備の増強・改善によりこれらの問題はすでに解決されています。

パピルス

カヤツリグサ科 カミガガヤツリの別名。紀元前2500年頃、古代エジプトでこの植物の茎の皮を縦横に編み込むんだものを、叩いて繊維をつぶしシート状にし乾燥させ、文字等を書いていたことから、紙の起源とされています。実際は紙と製法が違うため、紙そのものとは言えないというのが定説ですが、英語の「PAPER」の語源になるなど人類と紙の発展に大きな貢献をしたと言えます。

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不織布

木材、レーヨン、合成繊維などの繊維を接着材など様々な方法で結合させてシート状にした素材。繊維が木材に限られないことから紙でもなく、編みや織りに頼らないことから布でもない新たな素材とされています。日常生活の中では、ティーバッグ、ウェットタオル、紙おむつなどに紙の代わりとして、衣料の芯地などには布の代わりとして、幅広く使われています。

ペーパースラッジ

紙の製造工程(古紙を再生する工程)で生じる細かな繊維分などを含む有機性汚泥のこと。バイオマスの一種であり製紙産業では燃料として活用しています。

木材パルプ(バージンパルプ)

木材チップを薬品を加え、高温高圧で煮出すことにより抽出した、まったく新しいパルプのこと。木材パルプの繊維は多くのひだをもつため繊維同士がからみやすく、強度高いコシのある紙を作ることが可能です。新しい紙を作る時に使用するのはもちろん、古紙再生の際、適宜木材パルプを混ぜることで古紙パルプの劣化した繊維を強化する役割を果たしています。