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第16回手づくり絵はがきコンクール 審査結果発表[募集テーマ「夏の思い出」] 日本製紙連合会は、子どもたちに紙への関心を高めてもらうとともに、紙のリサイクルを身をもって体験してもらうことを目的に当コンクールを開催しています。

審査結果を発表いたします。
沢山のご応募ありがとうざいました。
応募作品数1725作品

コンクール結果発表の広告を掲載しました。
(週刊文春3月5日号)

団体の部

最優秀賞 1校

蒲郡市立竹島小学校(愛知県) 335作品

蒲郡市立竹島小学校・内田李江子先生の受賞の言葉

3年連続で「最優秀賞さいゆうしゅうしょう」を受賞することができ、たいへんありがたく思います。今年度は、初めて全校生徒で「手作り絵はがきコンクール」に挑戦ちょうせんすることができました。

本校では、4年前から図工の授業じゅぎょうで、はがき作りを行っています。はがき作りを始めたころは、紙漉かみすきの仕方がよくわからず、凸凹でこぼこしているうえに、すぐに割れてしまうはがきでした。絵をくにもきづらく、思うようにけなくて悲しい思いをする子もいました。もっと美しく丈夫なはがきを作る方法はないかと考え、試行錯誤しこうさくごかさねた結果、今年度は昨年度よりさらに美しいはがきを作ることができました。

子どもたちは、牛乳パックからパルプを作り出し、紙漉かみすきをして作ったはがきを用いて「世界に一つだけの作品」を作ることができました。この体験たいけんを通して、リサイクルの仕組みを理解し、関心を持ってくれたのではないかと思います。

講評

全校生徒335名で取り組んだ作品群さくひんぐんです。手づくりとは思えないほどうすくしなやかにかれたはがきは、パルプ作り、紙漉かみすきの段階で相当な工夫と努力をかさねていることが想像でき、多くの審査員しんさいんおどろかせました。また、かれている絵も、はがきを目いっぱい使って迫力満点はくりょくまんてんかれたもの、構図こうずを意識してくなど、学年ごとに表現方法に工夫されており、ひとりひとりの視点から様々な「夏の思い出」が表現されている点が高評価こうひょうかを受けました。

  • 日本製紙連合会 小川理事長による祝辞
  • 記念撮影
  • 取材風景

優秀賞 2校

  • 川越市立仙波小学校(埼玉県) 79作品
  • 倉敷市立旭丘小学校(岡山県) 318作品

特別賞 5校

  • 草加市立草加小学校(埼玉県) 43作品
  • 高崎市立長野小学校(群馬県) 69作品
  • 秦野市立鶴巻小学校(神奈川県) 7作品
  • 富士市立富士第二小学校(静岡県) 22作品
  • 宮崎市立檍北小学校(宮崎県) 28作品

個人の部

最優秀賞

土屋 香蓮さん 6年川越市立仙波小学校(埼玉県)

「安曇野の夏」 最優秀賞を受賞した土屋 香蓮さん

土屋 香蓮さんの受賞の言葉

まず、この手づくり絵はがきコンクールで最優秀賞さいゆうしゅうしょうを頂いた事を、信じられないほどうれしく思っています。この絵には、「安曇野あずみのの夏」という題名を付けました。なぜこの題名にしたかというと、私の父の実家が安曇野あずみので、その風景をいたからです。

作る時には、紙をすく作業さぎょうが一番きん張しました。でも、枠を外した時きれいな形になっていて安心しました。乾燥して完成するのが待ち遠しかったです。次に絵をいている時には、安曇野あずみのの夏が表現できるようにがんばりました。そのために入道雲にゅうどうぐもをモコモコにしたりしました。中でもこだわったのは、色ぬりです。空は深い青とうすい青でぬり分け、草や葉などは夏の強い日差しに当たって青々あおあおとしているきれいな色にできるよう、工夫しました。

自分でも夏の情景じょうけいを表すことができ、満足できる絵になったと思います。この賞を頂いた事で、小学校生活の良い思い出になりました。ありがとうごいました。

講評

遠近法えんきんほうたくみに用いてまっすぐに伸びた道を颯爽さっそうと進んでいく様子が印象的いんしょうてきで、雄大な北アルプスとのどかな田園地帯が広がる安曇野あずみのの景色が見事にかれている作品です。青色の濃淡のうたん綺麗きれいくことで、んだ夏の青空が上手に表現されており、明るい色でかれた草花は、楽しかった夏の思い出を連想れんそうさせます。丁寧ていねいかれた紙や優れた構図こうず色彩しきさい感覚が高い評価ひょうかにつながりました。

団体の部の優秀賞も受賞

優秀賞 6作品

  • 森 明日香 さん 1年
    福岡市立西戸崎小学校(福岡県)
    『あさがおがさいたよ。』
    講評
    紙の凹凸おうとつを使い、あさがおの花びらをうまく表現しています。また、きれいに咲いたことを喜ぶ様子が紙面しめんいっぱいにかれたあさがおから伝わってきます。
  • 佐伯 悠 さん 2年
    草加市立草加小学校(埼玉県)
    『おばあちゃんちでお手つだい』
    講評
    満面まんめんの笑みで両手いっぱいにもつみずみずしい野菜が色彩しきさい豊かに表現されています。全体的に明るいトーンでかれているため、おばあちゃんの家で夏を楽しく過ごした様子が伝わってくる作品でした。
  • 増田 瑛太 さん 3年
    倉敷市立旭丘小学校(岡山県)
    『夏はやっぱりクワガタだね』
    講評
    体の一部を切り取った大胆な構図こうずかれたクワガタは、まるで今にも動き出しそうな迫力はくりょくがあります。また、濃淡のうたんをつけた茶色でくことで、とても丁寧ていねいにクワガタを表現している作品でした。
  • 川井 蓮月 さん 4年
    本庄市立旭小学校(埼玉県)
    『夏の思い出2019』
    講評
    向こうに見える色鮮いろあざやかな花火の迫力はくりょくと水面を優しく照らす美しい様が上手に表現されています。3名の人影が作品に風情ふぜいえています。
  • 浅野 慶多 さん 5年
    倉敷市立旭丘小学校(岡山県)
    『風りん』
    講評
    色とりどりの風鈴ふうりん短冊たんざくが、夏のさわやかな風にたなびく様子が表現されています。いくつも風鈴ふうりんくことで、風鈴ふうりん音色ねいろの見事なハーモニーが聞こえてきそうな作品でした。
  • 岩本 武琉 さん 6年
    和歌山私立吹上小学校(和歌山県)
    『こんがりあちっ』
    講評
    ソーセージが焼けたかとのぞむ様子が、たくみな構図こうずと多様な色使いでかれています。火の熱さにえながらも、焼きあがるのを今か今かと待ちわびる様子が伝わってくる作品でした。

特別賞 10作品

滝沢 虎太郎 さん 6年
さいたま市立指扇北小学校
(埼玉県)
『にじますつって残さず食べた。』
寺島 未桜 さん 6年
八千代市立村上北小学校(千葉県)
『カワウソと初タッチ』
玉井 穣 さん 4年
聖ドミニコ学院(宮城県)
『すずしい音』
高橋 結人 さん 2年
草加市立草加小学校(埼玉県)
『きれいな花火』
坂口 明夢 さん 5年
倉敷市立旭丘小学校(岡山県)
『楽しいスイカわり』
森山 華 さん 3年
守山市立河西小学校(滋賀県)
『記録を更新したよ!』
島田 歩夢 さん 6年
倉敷市立旭丘小学校(岡山県)
『夏の鮎』
榎本 嘉乃 さん 5年
田辺市立田辺東部小学校
(和歌山県)
『あさがお』
小森 瑞葵 さん 5年
横浜市立旭小学校(神奈川県)
『せんこう花火』
宇辰 優里 さん 1年
蒲郡市立竹島小学校(愛知県)
『おとうさんのたんじょうび』
講評
どの作品も、紙の質感しつかんや、絵の出来栄できばえが見事で、構図こうず色彩しきさいき方にちょっとした工夫がほどこされるなど、それぞれの「夏の思い出」を試行錯誤しこうさくごしながら懸命けんめいに表現しようとする気持ちが存分ぞんぶんに伝わってきた点が、高評価こうひょうかにつながりました。

コンクール事務局より

今年は1725枚の「夏の思い出」が届きました。今回紹介している作品は一部となりますが、応募いただいたすべての作品からひとりひとりの様々な気持ちが伝わってきて、私たち審査員しんさいんもたくさんの感動をもらうことができました。

牛乳パックからのはがき作りは、みなさん楽しめたでしょうか。もしかしたら少し手間のかかる作業さぎょうだったかもしれません。でもひとつの作品をイチから作り上げる機会は、そうできることはない貴重な体験たいけんになったのではないでしょうか。保護者や先生、仲間たちと、試行錯誤しこうさくごしながらつくった経験けいけんみなさんのかてとなり、絵はがきにかれた素敵すてきな思い出とともに心に残ってくれることを事務局一同願っています。

第16回 手づくり絵はがきコンクール 応募作品と審査風景(2019年11月)